
さまざまな分野で活躍する人々への「READY」な状態を紐解くインタビューを通じて、日々の活動のマインドシフトをサポートするメディア“PEOPLE” by NEUTRALWORKS.。
鳥取で数百年という時間を生き抜いた天然木のみを扱い、20年以上もの歳月をかけて一枚板のテーブルを制作する「鳥ノ木」さんの澤太一郎さんと山田景さんにインタビュー。数百年という、人間のスケールを超えた時間を経た木々と向き合い、共に過ごす中で変化したというお二人のニュートラルな考え方をはじめ、普段の生活の中でのココロとカラダとの向き合い方について、木のパワーが漲るアトリエ兼ショップでお話をお伺いしました。
Chapter
01
“感じるままに、内にある⾃然のリズムに従う”
構えすぎた時の仕事やパフォーマンスってつまらないし、それなりのものになってしまう。誰かの意見を参考にした答えではなく、もっと一人ひとりの人間的な部分を見て物事を提案していきたいと思っています。自分は誰かの意見を参考に生きていた部分もあったのだなと思うと、木の仕事をし始めてからはそこの感覚が全然違ってきているなと感じます。木と対峙した時やテーブルを仕立てる職人さんたちと関わる中で、少しずつ自分が出せてきたなと思っています。
02
“数百年もの時間を⽣き抜いた⽊の⼒強さと表情の豊かさ”
03
“⼈⽣に寄り添い、⼿放せなくなるもの”
04
“失敗の積み重ねが、良いものを⽣み出す糧になる”
05
お⼆⼈にとって「READY」な状態とは、どのような状態ですか?
“何にも縛られないこと。自由にやれている時”
澤 太一郎さん
“好きなものに囲まれていること。自然体でいられる環境に身を置いている時”
山田 景さん

06
澤さん & ⼭⽥さんの「READY」を作るためのアクション

01. 好きなものに囲まれる(山田さん)
自分が身を置く環境を大切にされている山田さんは、ご自身の部屋づくりにもこだわりが。朝、大切なテーブルの上でお気に入りのマグカップに淹れたコーヒーを飲み、レコードを聴く瞬間がとても豊かだと感じます。

02. 断食でリセットする(澤さん)
普段から食事には気を遣っており、旬の食材を取り入れたり、体調に合わせて食べるものを選択しています。一方で、身体の調子が悪いなと感じたら断食を行い、カラダの中をリセット。断食が終わった頃には、カラダの調子が完全に元通りになっています。

03. 自然の中に身を置く(山田さん)
自然の中に身を置くことでリセットできるので、木を見に行ったり、温泉に行ったり、疲れた時は海へ行きます。

04. 何もしない(澤さん)
毎朝のルーティンや、日々欠かさず行うことを決めていません。縛られず、自由に、やりたいと思った時に好きなことをします。
澤 太一郎 Taichiro Sawa
一級建築士、一枚板職人。1948年鳥取生まれ。
20代から関西で建築に携わり、大型ビル建設や住宅設計など数多くの設計・施工を手がける。その後地元鳥取に戻り、建築事務所を開業。木造建築の設計にこだわり、同時に、鳥取の木の魅力に惹かれ、30年以上を掛けて鳥取産の原木のみを数千本買い集める。木への独自の考え方をもち、自身の経験をもとに、現在も一点物の一枚板テーブルを製作している。

山田 景 Kei Yamada
TORINOKI FURNITURE ディレクター。1987年鳥取生まれ。
大学卒業後、大阪中崎町の名店「Fethers goffa」にてキャリアをスタート。大手スポーツメーカーでの営業を経験した後、地元鳥取に戻り、株式会社トリクミに取締役として参画。飲食事業、宿泊事業などを立ち上げる。店舗をつくる中で約10年前に澤と出会い、木の奥深さ、物作りへの情熱に惹かれ、澤達と共に一枚板ブランド「鳥ノ木」を立ち上げる。2022年10月には、京都岡崎に実店舗「TORINOKI FURNITURE」をオープン。一枚板テーブルの新たな可能性を提案している。

編集後記
今回は鳥取にある鳥ノ木さんのアトリエ兼ショップ、そして場所が明かされていないという、木々を10年近く乾燥させるための土場を特別に見させていただきました。木を伐採してから一枚のテーブルができるまでには、なんと約20年という時間がかかるのだとか。自然による数々の苦労を生き抜いた証がそのまま残された一枚板がズラリと並ぶアトリエに足を踏み入れた瞬間、ものすごい木の力強さを感じたとともに、ずっとそこに居たくなるような心地良ささえ感じました。一つとして同じものがないという木の豊かな個性は、私たち人間と重なる部分がある。そんな木と向き合う時間は、普段の生活の中では気づけない、大切なことを私たちに伝えてくれているかのようでした。木と対峙する日々の中で培ったお二人のニュートラルな考え方や、ココロとカラダとの向き合い方はもちろん、お二人の柔らかく温かい雰囲気も記事の中から感じていただけますと幸いです。
Publication date: 2022.11.28
Photographer: Tetsuo Kashiwada
Interviewer & Writer: Yukari Fuji